緒方春朔種痘成功200年記念式典
 春朔の種痘成功(1790年2月14日)から200年目に当る1990年7月から8月にかけて、甘木朝倉医師会、福岡県医師会、県立甘木歴史資料館の共催で春朔の功績をたたえる顕彰事業が開催されました。
以下にその事業内容を掲載します。
  1. 甘木朝倉医師会病院前庭に記念顕彰碑建立−除幕式7月29日
  2. 『種痘必順辨』『種痘緊轄』の現代語訳(松岡彊氏)
  3. 県立甘木歴史資料館にて『種痘の始祖、緒方春朔』展−7月21日〜9月2日
  4. 甘木文化会館にてシンポジウム『種痘の始祖、緒方春朔先生に学ぶ』−7月28日
  5. 広報教育ビデオ映画製作『種痘の始祖、緒方春朔』(KBC映像制作)甘木朝倉の全小中学校,高校へ寄贈
  6. 秋月顕彰碑補修整備−補修および説明板を新たに設置
甘木朝倉医師会病院前庭の顕彰碑文

種痘の始祖 緒方春朔
緒方春朔は、寛延元年(1748)久留米藩士瓦林家に生まれ、医家緒方元斎の養子となる。医を志して長崎に遊学、吉雄耕牛に医学を学ぶ。中国の医書「醫宗金鑑」の種痘に注目し、日夜研究に没頭した。天明年間父祖の地秋月に移り、住民の医療に尽し、時の藩主黒田長舒に認められ藩医となる。寛政2年(1790)春朔は天然痘患者の痘痂粉末をヘラに盛り、未感染者の鼻腔より吸入させる種痘法を完成、之を上秋月の大庄屋天野甚左衛門の2児に実施し、我国で初めて人痘種痘に成功した。ジェンナーの牛痘種痘法より6年も前のことである。更に、日本で最初の種痘書「種痘必順辨」を著し、広く民衆に施し、多大の成果を収め、我国天然痘予防の先駆者として不滅の業績を残した。ここに郷土の先哲緒方春朔種痘成功200年を記念し済生救民の偉業を称えて、その学勲と功績を顕彰するものである。

平成2年7月
社団法人甘木朝倉医師会
社団法人福岡県医師会
記念顕彰碑建立除幕式(甘木朝倉医師会病院)
記念顕彰碑建立除幕式(甘木朝倉医師会病院)
甘木文化会館
シンポジウム『種痘の始祖、緒方春朔先生に学ぶ』

シンポジウム(甘木文化会館)

シンポジウムの記録は、録音テープを基に編集され、講演記録集として甘木朝倉医師会から発行されています。
広報教育ビデオ『種痘の始祖、緒方春朔』
広報教育ビデオ『種痘の始祖、緒方春朔』

2008年4月1日 甘木朝倉医師会病院は朝倉医師会病院と名前が変わっております。
病院は三奈木から立石に移転し、記念碑も立石の病院入口(前庭)に移転しております。
詳しくは朝倉医師会病院のホームページをご覧ください。


copyright(c)2002 Hidehisa Tomita